お豆の迷走記

人生迷走中アラサーお豆の日常や家族の話

家族の話29 祖父母のラブロマンス

 

はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」/

 

今日は祖母の葬儀の時に

祖母のラブレターを見付けたときの話です。

 

祖母が亡くなったのは・・・

お豆が研修会に行ってたときのことでした。

 

1週間ほどの研修の最終日には発表があり

それに伴って、合否が決まるものでした。

そのことも有り、両親はお豆の試験が終わる日に通夜

その次の日に葬儀と決めて、

お豆の試験が終わるのを待って知らせようと思っていたそうです。

 

けれど、枝豆が

お豆はきっと知りたいと思うし、帰り急いでいたら事故するかもしれん!

と連絡してきたのです。

すぐに、母に電話し、研修の先生方と相談し

一日早く試験を受け、一人先に帰ることになりました。

 

 

 

亡くなる数日前

祖母は何度も危篤状態になったそうです。

そして、最後は

母とおば二人の三人娘が見守る中・・・

 

息苦しそうにしていた祖母が

ハッと目を開き

キョロキョロとしてあたりを見渡し、にこっとしてから

息を引き取ったそうです。

 

 

きっと祖父が迎えに来てくれたんや!って

夜伽の時に話になりました。

今はお通夜のみと言うのも多いですが

お豆の所では夜伽をする人が多いのです。

 

夜伽とは・・・お線香と蝋燭の火を切らさないようにしながら

親族達が棺の故人のそばにいること。夜通し守りをするのです。

 

祖母は最後に

祖父を見つけたから、笑顔だったのだろうと。。。。

 

 

納棺の前に、みんなで祖母の棺に何を入れるか話していたとき

母が、これを入れてあげようと思って・・・

と何かを包んだハンカチの様なものを出してきた。

以前、祖母の荷物を整理している時に見つけたのだという。

 

開けると、中には検閲済みと判子の押された手紙やはがきが出てきた。

 

 宛名は祖母。送り主は祖父だった。

その手紙は戦時中に祖父が祖母に宛てて戦地から出したものだった。

 

以前、祖父の事について少し書いたことがある・・・

omamesan3.hatenablog.com

 

この話にもある祖父母のなれそめについても触れておこう・・・

 

祖父母はその当時では珍しい恋愛結婚だ。

祖母は祖父に恋をした。そして、祖父もいつしか祖母を好きになった。

※ここをもっと詳しく書きたいのだが・・・

 あまり詳しくは誰も知らないので、お許し願いたい。

年の差8つ。祖父母は祖父が24、祖母が16の時、結婚が決まった。

 

嫁入り道具を運び込み、いよいよと言うときに

祖父に赤紙が来た。

身体の弱かった祖父にもとうとう赤紙が来るほど

戦況も悪く、戦争は終わりに近づいていた。

 

そして、祖父は出兵していった。

祖母とは結婚出来なかった。。。。。。

 

祖父の母が、どうなるか分からない息子と結婚させられない。と

結婚を白紙に戻したのだという。

 

嫁入り道具を実家に運んだあと、

祖母は空襲にあい、実家も、嫁入り道具も全て燃えた

 

祖父が戻ったのは、出兵から8年後だった。

祖父は戦地で生き延び、捕虜になって

その後解放され、戻ってきた。

そして、祖母と結婚した。

祖父32、祖母24の時だった。

 

8年もの間、祖父母は互いを思い続けていた。

そして、手紙のやりとりをしていたのだ。

それが今、約70年ほどの時を経て、祖父母の子と孫の前に現れた。

 

中見てみようよ!!!

と手を伸ばす、お豆の手を・・・みんなが止めた。

え?見たくないの???

の一言で、みんなの手が緩んだ。

それから、一番上の手紙から手に取り、、、、順に読んだ。

 

そこには、祖父の祖母に対する思いが綴られていた。

 

遠く離れていても魂と魂が触れあっている

 

逢いたいと思っていたら、君から手紙が来た

 

開封ももどかしく胸躍らせながら開封し、食いつくように読んだ

 

繰り返し何度も読んだ。読んだ手紙全てが君の愛情だ

 

君の心そのままを愛している

 

やるせない気持ちはお互い同じだ

 

どうして二人は離れていなければならないのか

 

いつか父親になりたいと思っているが、君はどうかね?

 

今日、町で美しい女性を見かけ、君かと思ったが、幻だった。君に逢いたい

 

ドリアン、マンゴスチンという美味しい果物がある。君にも食べさせたい

 

いろんな事が沢山沢山書いてあった。

手紙も、はがきも、 紙一杯にびっしりと小さな字で書いてあった。

 

今はネットや文明の進歩によって

すぐに連絡の取り合える時代とは違い

安否確認だって容易ではなかった。

そんな中、たった一通の手紙やはがきに、

書き切れんばかりの思いを綴る気持ちは

きっと想像するよりずっとずっとすごいものなのだろう。

 

相手の安否の確認が容易ではない・・・

たった一通の便りを待ちながら、無事を願う気持ちは

今の私たちにはきっと想像も出来ないことだろう。

 

祖父母がどんな気持ちで互いの便りを待ち

便りが来たことで無事を確認し、安堵する。

そして、互いへの深い深い愛情を一通の便りに込めて

互いの無事を祈り合う。

 

その祖父母の互いを思う深い深い愛を

この祖父からの手紙で知った。

 

それにしても

祖父から祖母へ宛てた手紙は

なんとも言えない熱烈なラブレターだったな。

 

母もおば二人も

お父さん(祖父)がこんなにも情熱的だったなんて知らなかった。

と驚いていた。

 

祖父の手紙は全て

祖母に持たせて行こうと思っていたが・・・

お豆がそれを止めた。

そして、半分くらいは預かることにした。

 

こんな素敵なロマンスの話を

お豆は代々語り継いでいきたいと思ったからだ。

 

自分たちの原点でもある祖父母の甘い甘い恋の話も

戦争という時代に互いを思い合い

互いを信じ、待ち続けた話を・・・・

 

そして

連絡がすぐに取れる時代のお豆たちは

もっと恋愛においても何においても

我慢だけではなく、もっと相手を信じ、認め合い

思い合うことが大事だって、自分が学んだことを伝えていきたい。

 

見つけた手紙の半分を預かり

もう半分を祖母に持たせて祖母を見送った。

母もおば達も、終始大号泣だった。

 

けれど、夜伽の時も、葬儀の後も

みんな祖父母の話で盛り上がった。

そして、大好きな祖父が亡くなってから40年以上

祖母はずーっと祖父が迎えに来てくれるのを待ち続けた。

 

祖母は5人の子どもに恵まれ

13人の孫に8人のひ孫がいた。

 

娘3人と13人の孫、8人のひ孫に囲まれて

祖母は祖父と、子ども2人が待つ世界へと旅立った。

 

祖母は死の間際に、きっと迎えに来た祖父を見つけたのだ。

だから最後に祖母は笑ったのだ。

大好きな祖父が迎えに来たのだから、とびっきりの笑顔なのもうなずける。

 

お豆達、孫も結婚していないのが・・・

お豆を含め 7人。

みんな祖父母に憧れるからいけないのだろうな。

 

けれど、身近にこんな幸せな祖父母を見たら

誰でも憧れるし、そうなりたいと望んでしまう。

 

 

 

いつかそんな夢のような話が

叶う日が来たら良いな。